第二章 “反逆者”

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キーンコーンカーンコーン…… と、一時間目の授業が始まるチャイムが鳴った。 屋上 泉「何の用なの? こんな所に呼び出して……」 隼「……どうしても……確認したい事があって……」 そう、泉を呼び出したのは隼だった……。 隼「……あの人が言ってたのは、あなたじゃないんですか?」 あの人とは、装飾品から現れる女性の事だった。 泉「……どうしてそう思うの?」 隼「泉さんの名前にも……、力にも『ず』と言う言葉があります。それに……泉さんは、あの人を知っているんじゃないですか?」 いちお、年上の人だから、さん付けで呼んでいる。 泉「……隠しても無駄のようね。多分、私の事よ。隼君。でも、君一人で私を止められる? 『フルトリ』のあなたと『水』の私。戦う前から結果は見えてるわよ」 確かに、隼の力の方が非攻撃的な力だ。 隼「どうすれば……止めてくれるんですか?」 泉「私が力を使えなくなれば、止めざるを得ないわね。」 それを聞いた隼は、少し考え、 隼「……それなら、僕にも出来るかも……」 そして、隼は片手を挙げて、 隼『雀』 と言った。 すると、たくさんの雀が現れた。 呪いの子の『言霊の力』とは、自分の名前の漢字やへん、つくりのある言葉を実体化させ、操る力……。 それを見た泉はクスクス笑い、 泉「そんな小鳥で何して遊ぶの?」 隼「泉さんの動きを邪魔するんですよ……。『雀躍』」 たくさんの雀が跳ねるように泉の方に飛んで行った。 泉は雀を払ったが、たくさんいて、近寄って来る。 泉「私を怒らせたいのね……」 気付くと隼は泉の近くまで来ていて、手を伸ばし、あの装飾品に触れる。 泉はとっさに下がり、 泉『水柱』 泉の周りに水柱が現れ、雀達が水圧に負け吹き飛ばされた。 泉「……私、授業に出なきゃいけないからもう行くね」 と言い、立ち去ろうとする。 隼「待って下さい。泉さんは何を考えているんですか?!」 泉「……隼君、うるさいのね。『水泡』……私の事、黙っててね」 隼の鼻と口の所に泡のようなものが現れた。 隼(息が……出来ない……) 泉「バイバイ」 泉が去って少しすると水泡がなくなったが、隼は酸欠状態になり、屋上に倒れた。
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