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ガララ……と勝手に保健室のドアを開けて入る。
練「療癒~隼返せよ~」
凍「……煩い……」
返事をしたのは療癒じゃなくて、凍だった。
練「ゲッ! 何で凍がここにいんの!?」
凍は保健室とは無縁だと思っていた。
すると、凍はベッドの隣にあった椅子から立ち上がり、
凍「……後よろしく……」
と言って、保健室を出て行こうとする。
練「えっ!? 何が?」
凍「アレ……」
と言いながら隼の方を指す。
凍「屋上で倒れてた。詳しくは知らない。じゃ……」
言うだけ言って、いなくなってしまった。
練「は……隼! 一体何があったんだ!?」
練はかなり慌てていた。
隼が一人で屋上に行くはずない。
まして、一人で倒れるような事あるはずない。
誰かにやられたんだ……。
誰だ……?
そして、思い出したのは、教室を出て行く時の泉のセリフ……。
『泉「ええ、ちょっと呼ばれてたから……」』
呼ばれた……誰に……?
……隼!?
隼が泉を呼び出して、戦って、やられた!?
でも……証拠もない……。
そんな事を考えていると、
隼「……練……?」
と、意識を取り戻す。
練「!! 気が付いたのか!?」
隼「うん……」
練「誰にやられたんだ!? 泉……じゃないよな……」
呼び出された泉がやったのかも……と思い聞いてみた。
隼は少し迷ってから、
隼「……泉さんだよ……。練、泉さんは敵になるかもしれないよ……。何か企んでる」
練「何で泉が……」
隼「……多分、あの女の人を知ってると思う。呪いの子を嫌ってる人達への復讐かもしれない……」
練「……午前中はこのままサボるか。隼ゆっくり休め、オレがいるから……」
(次の時間国語だし……)
国語が嫌だから尚更サボりたい練。
隼「うん……。でも、午後からはちゃんと授業出てね」
練「わかってるよ」
と、少し焦って言った。
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