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ユ「…………百合」
鴨「嫌か?」
私はブンブンと首を横に振る。
ユ「いいえ。私は怪しい人物なのに、私にどうしてそこまでしてくれるんですか?」
鴨「儂が気に入ったからだ」
芹沢さんは私の頭を撫でる。
ユ「気に入った?」
鴨「そうだ。で?儂の娘になるか?」
ユ「…………よろしくお願いします」
寝てる状態で首だけを下げる。
鴨「そうか。じゃぁまず、服を何とかせんとな。もうすぐ、お梅が来る頃だと思うんだが……」
?「芹沢はん?」
その時、女性と思わしき声が襖越しに聞こえてきた。
鴨「来たかお梅」
芹沢さんは立ち上がり襖をあけた。
立っていた女性は、綺麗な顔立ちで黒い髪を団子にして、首の横辺りで結っている。
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