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梅さ……母上は持っていた風呂敷を広げた。
中には水色の綺麗な着物が入っていた。
梅「うちが子供んときに着てたもんや。お古で悪いんやけど」
百「私は何でもいいです」
梅「そう?それやったら嬉しいんやけど。さて、芹沢はんは出ていってな」
鴨「わかってる」
父上は部屋を出ていった。
梅「百合、自分で着れるん?」
百「……多分ですが」
梅「じゃぁ百合、1度着て見せて見ぃ。間違っとるとこはうちが直したる」
母上に言われ、受け取った着物に着替える。
少し苦戦したが、なんとか着ることができた。
梅「……綺麗に着れとる。うちが直さんともええな。芹沢はん、もう入ってもええよ」
鴨「ほぅ……よく似合ってるぞ」
百「ありがとうございます」
梅「うちはそろそろ仕事に戻らへんと。芹沢はん、百合のこと頼んます」
鴨「ああ」
父上と入れ違いで母上が出ていく。
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