壬生浪士組

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鴨「さて、儂等も行くぞ」 百「どこにですか?父上」 鴨「儂が住んでる場所だ。今日からお前もそこに住むんだ」 百「…………」 鴨「どうした?百合。無表情なんだから、言いたいことがあるなら言え。お前が何を考えてるのか、さっぱりわからん」 百「私、迷惑じゃないですか?ただの居候になりませんか?」 父上に言われ、思ったことを口にする。 鴨「……百合、料理は出来るか?」 百「人並みには」 鴨「そうか。では、百合には女中を任せる。これで居候にはならないだろう?」 百「…………そうですね」 鴨「よし、行くぞ。はぐれるなよ」 百「はい」 私は父上からはぐれぬよう、しっかりと後をついていく。 そして、ふと気づく。 父上が道のど真ん中を歩いていくのに対して、周囲の人はそんな父上を避けるようにして歩いていることに。
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