壬生浪士組

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百「……父上」 鴨「何だ?」 父上の着物の袖を引っ張ると父上は振り返り、聞いてくる。 百「どうして周囲の人は父上を避けて遠巻きに歩いているんですか?」 鴨「……儂が壬生浪士組、筆頭局長だからだ」 父上は私の目をじっと見て言った。 百「壬生浪士組…?」 鴨「なんだ?知らないのか?」 その言葉にコクりと頷く。 鴨「……知らないのか。屯所につけば嫌でもわかる」 父上は前を向き歩き出す。 私は小走りになりながらも、父上の着物の袖を掴んだまま離さなかった。
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