選定の刻

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俺と竜士と奏美。 途中まで同じ道を帰るのだが、家がバラバラな為、ある程度まで来るとバラバラに帰ることになる。 いつものバラバラになる路地に差し掛かり、別れを言おうとしたところ竜士と奏美は何を話していたのだろうか 「創一!今晩は真面目に対策を考えておけよ。」 奏美までも今晩の警告を言ってきた。 竜士の横から奏美も身を乗り出して警告してくる。 「そーだよ!そーくん。なに事も備えあれは嬉しいな。だよ!」 奏美。備えあれば憂いなしだぞ。 とつっこみを入れようとしたが、可愛かったので無し。 そして竜士が 「それじゃあ明日。生きて学校でな!」 大袈裟な。俺はこの時まではそう思っていた。 竜士の別れを最後に俺たちは別々の帰り道を歩みだした。 竜士、奏美と別れたあと一人で家に向かう。途中、住宅街で不審な見知らぬ男性を見つけた。 まだ子供ではないか。白くて肩まで伸びた髪。フードつきのボロいローブを一枚羽織っているだけで、靴も履いていない。 俺は彼に後ろから声をかけた。 「あ、あの。君どうしたの?」 その子は振り返った。 子供とは思えない目つきでこちらを睨んできた。 「君……家は?」 「……もうすぐだ」
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