だらだら..と始まる物語

6/13
前へ
/17ページ
次へ
一度だけでは確実ではないから一人旅を始めた。それも1週間だけど。 とにかく手当たり次第に声無し病にかかっている人を探し出し、治していった。だが不治の病の癖して病人は大量にいた。 治しているうちに有名にでもなったのだろうか。クロ!と名前を呼ばれるようになり、または神と崇められ、私は自分を見つめ直すと同時に崇めてくる人々が怖くなった。 私がしたいのはこんなことだったのだろうか? 違う!他人さんがいればそれだけでよかった・・ こうして私は殻に閉じこもり、今に至るまで日記を書く約束さえ忘れてしまっていた。 あと私が名づけたものは大体広めたし、声無し病を治す方法もそこら中に。これで問題はないだろうと。 「あー・・疲れた。今日はこんだけ書いたんだからもういいかな?」 んー!と伸びをして日記を閉じ、椅子から立つ。 森の中の一軒家。こんな所に290年間誰も来なかったし、これからもこないだろう。そう思った矢先だった。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加