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惨めなくらいに震える。
怖い、怖い、怖い、怖い───
「……ッチクショ…」
そんな感情が嫌で悔しかった。
目を閉じればすぐに思い出せる、脳裏に強烈に焼き付いた光景。
知らない男たちの笑い声と、青臭い雄の臭い。
「おい。」
「なんだよ。」
ゾロが居ることに、気づかなかった訳ではない。けど話しかけてくるとは思わなかった。
「お前、何があった?」
───ハ、
バカじゃねえの?
「何があった?しるか、何もねぇよ。」
「嘘をつくな。さっき、いや…この間からお前、ルフィや俺逹を避けてるだろ?」
なんで…なんでコイツは変なところで、こうも勘がいいのだろうか?
「…関係ねぇだろ。」
吐き捨てるように言った。
関わらないでほしい。そう、本気で思ったから。
ゾロの顔が不機嫌に歪む。
(全く…わかりやすくて助かるぜ。)
「関係ねぇことねぇだろ。同じ船に乗ってんだ、敵襲がきたときにもしもなんてことがあったらどう責任とるつもりだ?アホコック。一応お前も主戦力なんだぞ?」
「億が一にもありえねぇよ、足引っ張るなんてな。」
わざと単位をあげて余裕飄々と笑う。
(ありえねぇよ…お前に心配されるなんて。)
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