お前と俺の距離。

6/14

20人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
「この島、表向きは景気のいい明るい良い島なんだけど…裏ではだいぶ荒れてるらしいのよ。だから各自気をつけてね?」 島に降りる前に、ナミさんにそう言われた。 だが、全くと言って良いほどこの島に不穏な空気は感じなかった。 活気に溢れた市場は良い食材や、珍しい食材が売っていたし。 値切れば気前良く了承してくれた。 「あ~、ちっと買いすぎたかもなぁ~」 こんな、不満も鼻唄のように気分良くでてくる。 本当、最高だ。 「よォ兄ちゃん。買いすぎて重いなら手伝ってやろうか?」 はずなのに… あきらかにソッチ目的な意味を込めた誘いにも、今日は良く遭遇した。 「あぁ、いいよ。こんなの楽勝だから。」 初めは片っ端から沈めてたが、目眩が悪化してきたからやめた。 やんわりと、はっきりと口で断る。 「まぁまぁ、んなこと言わず、にぃ!!」 相手の頭に踵落とし。 言っても聞かない奴にはしょうがない。 全く…何のつもりなんだか、わかんねぇ。 野郎に声かけてたのしいのか? 「だから、大丈夫だって。ちゃんと聞けよな…」 地面とこんにちはしてる男にむかって吐き捨てる。 まわりの奴等も意外だったのか、ビビり始めていた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加