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「そんなわけあるか・・・そんなわけ。」
大軍が来れるわけがない。嫌、来れたにしても我が軍の哨戒が気づくはずだ。
だから部下が間違い、自軍の模擬戦で旗を変えて訓練しているのだ、そうに違いない。ただ、模擬戦は夕方だったはずだが…。
窓に向かって歩き乱暴に開ける。
深紅のドラゴンが剣に貫かれている旗、ハンマーとクワが描かれている旗など、誰がどう見ても模擬戦ではない戦力。敵が攻めてきた。
「直ぐに警報を鳴らせ!そして私の部下を所定の位置に配置しろ。急げ!」
「は、はい。」
敬礼をして部下は出ていった。
もう一度窓に行き様子を見る。
掴みで1万。この城の兵力は5千この方角でこの数負けるな。
「これでは外出は無しか、書類も増えそうだ・・・時間まで守りきれたら我々の勝ちだ。」
具足(ぐそく)を付け愛用の槍を持ち部屋を出る。
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