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リュウが城から脱出すれば、それを追っていくつものクロコローチが追いかけてくる
『ゴキブリャァァァァ!』
『ナシジルブシャァァァ』
『コジマブシャァァァ』
『じょう』
『じょうじじょうじょう』
口々に色々叫ぶクロコローチ共
だが、日の光にあたると彼らの行動は変わった。
「…?なんだ?」
リュウを追いかけず、空を見上げるクロコローチ達
しばらくそのまま佇んでいたが…
「!?」
『びゃあ゛あ゛あ゛う゛ま゛い゛い゛い゛!』
全員が一生に叫び声を上げ、その背中が裂けていく。
裂けた背中から白い甲殻に覆われた一対の翼が現れ、さらに現れた計四本の腕が、裂け目を掴み、一気に引き裂く。
現れたのは、腕が一対増え、翼を持った白いクロコローチ。
『『『イタタイイイアタァァァァ』』』
狂ったような叫びをあげる白いクロコローチは、目の前の地面、城壁、家に食らいつき、食べ始めた。
それに呼応するかのように、通常のクロコローチも地面を喰らい始める
「よくわからんが、今の内に…」
振り向き、走り出したリュウ
「きゃあっ!」
途端に、なにか柔らかいものを掴み、押し倒した。
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