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「なんでだ!なんでなんでなんで!」
コードを引きちぎらんばかりに暴れるヒカル
だが、いくら暴れても解放されることはなかった。
「なんでダークスとクォーツが!裏切ったな!僕を裏切ったんだ!」
『感じる…これが嫉妬、妬み、恨み、憎しみ…人が戦うべき原動力』
『だが我々が違う我々に打ち勝つにはまだ足りない。寄越せ。貴様の感情を、貴様の負の感情を!』
ヒカルの周りに浮かぶ、黒、白、赤、青の入り混じった丸い玉
クォーツの魔光球によく似たそれは、声を発していた。
『あはは!これが君の末路!愛するものを奪われ、親友に裏切られ、なにもしらず、なにもできず、ただ憎しみの狼煙をあげる…まさに僕らの寄り代にぴったりだ!』
『力を求めろ。あの女と同等の力を与えてやろう』
『そして殺せ!己の親友を!奪え!愛する者を!』
『代償は単純…この世界を喰らえ。』
『我々を満たせ』
「やめろ…やめろやめろやめろやめろやめろやめろぉぉぉ!」
ヒカルの黄色い髪は見る間に黒く染まり、その目は青く輝く
それはまさにクォーツと正反対の色であった。
「…いひっ」
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