4575人が本棚に入れています
本棚に追加
/357ページ
『既に世界の核は我々が得た!もはや間に合わない!既に専用の元帥型によって確保したぁぁぁ!』
「世界の核…?」
ここでようやく魔光球は止まる
『そう!全ての陸からほぼ同じ距離に存在する、この大地を縛る鎖!それが今!』
その瞬間、大地は揺れた。
巨大な地震は世界を襲い、地は裂け、大地の脈動たるマグマがいたるところから吹き出して人魔、クロコローチを共に焼き焦がした。
空は気流が乱れ、でたらめな風がそこら中を襲い、あらゆる物を地上から引き剥がした。
「これは…!?」
クォーツも宙にいたため地震の影響は受けなかったが、風には耐えることしかできなかった。
これでは攻撃がままならない。
「『…れ、止まれ。気流よ大地の脈動よ。我が命じるは安泰。世界よ、今一度その姿を戻せ』」
「『集まれ集まれ我が魔力。我が命じるは一点への収束。我が欲するは星の息吹。我求めるは光子、我求めるは暗黒物質。集まれ集まれ。星の力』」
「これは…」
風に乗って聞こえてくる詠唱
「「『我らが命じる!我らを命を吸い!世界よ!その息吹保て!』」」
最後の力強い詠唱と共に地震は収まり、風は止んだ。
『…なに?』
男も怪訝な表情である
「今の詠唱…父さん!母さん!」
詠唱が聞こえた方角
そちらを見れば、地平線の彼方に佇む一本の巨大樹。
先は天の向こうまであるかのように霞んで見えない。
「まさか…アナライズ!」
最初のコメントを投稿しよう!