3人が本棚に入れています
本棚に追加
五月病とは、
ゴールデンウィークを
過ぎた辺りに
急に発症する殺る気、
恨気、襲中力が著しく低下する
恐ろしい病である。
しかし
五月は希望溢れた体験期間が終わり、
高校生活でのヒエラルキーの源、
絶望の部活動が始まってしまうという
大事な時期なのだ。
この矛盾は誰もが通過するであ…
「澪田さんを部活決まった?」
中二病が高一になっても抜けずに
そんな現状の解説を長々とお昼休みの暇潰しに
机に肘をつきながら考えていると……
うう……うぇ!?
なになに!?
き…急に目の前に!!
エキゾチックなカラーリングの
ニット帽と
標準的な黒い学生服の襟で
顔を隠した褐色のアサシンが!!
と、現状が説明出来ないほど
いきなりの出来事に
あたふたしてしまった…
「……そんなにビックリしないでよー。
僕そんなに影薄いのかな?
それとも気配が薄いのかな?
暗殺者、東江場参上!!
なあーんてね。」
そういって
あたしの友達
東江場 夕夜(あずまえば ゆうや)は
学生服の襟元を開け、
ニット帽を上げた。
ニット帽からはみ出しているゆらゆらとした長めの黒髪。
家の宗教状の都合でつけている
ムカデのイヤリング。
爽やかな褐色の少年の笑顔が現れた!!
が、あたしは男は嫌いなので
ときめかない!!
例えクラス中から
クールさを感じる
異国系イケメンの称号を
もらっているお前でもな!!
残念だったな!!
あたしは百合だぜ!!
最初のコメントを投稿しよう!