弐 禍福倚伏

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ただ単にかっこいい、イケメンと評するよりも王子様の方が正しく感じる程の大変端麗な姿であった。 髪ははブラウン。瞳も髪色と同じである。その王子様は笑っている。でも瞳の奥底には何かを隠している…?何故か、その笑顔には感情が無い様に俺は感じられた。 なんか…好きじゃねえ。 「お前は誰だ!」 やはり幸太は初対面の方への対応も知らないようで。 「大変申し訳ありません。驚かせてしまいました。僕は、この蒼誠高校の生徒であり、副会長を務めている宮ノ瀬 玲<ミヤノセ レイ>と申します。以後お見知りおきを」 まあまあ、お名前もイケてますね。 しかもリアルで「お見知りおきを」って使う人初めて見たぞ。 やっぱただもんじゃねーな、こいつ。 ただ、もっとただもんじゃねー奴がもう一人。 「玲って言うのか!俺は、鳴海 幸太!幸太って呼んでくれ!宜しくな!」 ほんとに全ての語尾にびっくりマーク付くぐらい大きな声で話すな。 「はい、宜しくお願いします」 副会長はやはり感情が無く何処か苦しげな笑顔を出す。 …やっぱ俺こいつの笑顔好きじゃねえな。 と思った矢先、このただもんじゃない彼の口から。 「なあ、俺お前の笑顔…なんか気持ち悪い…」 俺(゚д゚) 副会長(^ω^)
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