弐 禍福倚伏

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「…はい?今…なんて?」 流石の副会長も動揺してるぞ。 まあそうだろうな。この容姿端麗な王子様なお方が人生での初「気持ち悪い」でしょうからね。 ましてや、このもじゃもじゃ頭のぐるぐる眼鏡に言われるなんて思わないだろうな。 「いや…なんて言うか…お前の笑顔って感情がこもってないと言うか…偽ってる…みたいに見えたんだ」 やっぱ…幸太も気づいてたんだな。 でもそこは普通…言わないよな…?礼儀…って言うか… この副会長…裏がありそうで怖いからな。 「そうですか…僕はそう言われたのは人生で初めてです」 ほらやっぱりな。 そして俺は彼の次の言葉に耳を疑う。 「あなたを気に入りました。鳴海 幸太様。いえ、幸太」 そして… 副会長はゆっくりと幸太に近づき、 初対面にしては近すぎる距離まで接近し、 そして副会長は幸太の唇に、 それはとても優しい口づけであり、 棺で眠る姫君を起こすかの様に。 俺は呆然。 ゆっくりとその唇から離すと副会長は今までのただの作り笑いから一変、彼の感情で笑いとても愛しそうに幸太を見た。 でも幸太は蒼白。 …なんですかこのカオスな状態。
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