参 合縁奇縁

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「まあいい、あとは自分達の目で見てこい。百間は一見に如かず、だ」 と慶太に言われ、俺達は寮に向かうことにした。 慶太に学校の敷地内の地図を貰い(また手描きで描こうとしたから奪ってきた)書かれている通りの道を進む。 今回はちゃんと辿り着けそうだ。 そりゃそうか。 慶太の話によると、 寮の入口に入ると左に受付らしき所があって、そこに寮長さんがいるらしい。 その人に聞けば部屋の鍵を貰えるそうだ。 「なぁ…直人」 幸太が俺を呼んだ。 「ん?どうした?」 「部屋…同じだと…いいな…」 幸太は少し俯きながら俺に言った。 因みに部屋は二人部屋で、 それぞれの個人の部屋と共同の居間、キッチンや風呂からトイレまでやはり全て揃っているだと。 学生寮にしては金を掛け過ぎてないか? まあ文句は無いが。 「あっはは、そーだな」 たまにはこいつも可愛いこと言うんだな。 俺は思わず笑ってしまった。 「っ!…お、う…」 一瞬こっちを見たかと思うとすぐに下を向いてしまった。 そして幸太の顔が一気に赤くなった。 そして雑談しながら歩いているうちに(幸太は下を向いたままだったが)寮らしき場所に着いた。
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