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「え、ちょ…えっな、なんで…」
幸太は口をぱくぱくさせている。
でも、その反応になるのは当たり前だ。
そんな会って何秒も経たない奴に挨拶も無しにいきなり変装を剥がされたらそうなるわ。
そんな幸太を余所に、
「よし、流石俺」
なに自画自賛してんだこの半裸変人男。
「そんなの着けてたら前とかよく見えねーだろ?まあいい。俺はここの寮長やってる長谷川 雅<ハセガワ マサ>だ。よろしくな」
ヘヘッと笑いながら自己紹介してきた。
とても愛想の良さそうな感じだ。かなり明るめの茶色に前髪が目に入らない程度の長さで毛先を少し遊ばせた髪。そして顔もかなり格好いい。
第一印象が最悪だが。
「…あ、俺は結城 直…
ガチャ
俺が自己紹介しようとしたのを遮るかの様に、
寮長が先程出てきたドアが開いた。
「長谷川くーん?まだー?」
声が聞こえたかと思えば姿を表し、
ドアが開かれてそのにいたのは男だった。
もしかして…女?…いや男だ。たぶん。
ただその人はワイシャツ1枚しか身につけていなかった。
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