プロローグ:ノッキン ユア ドア

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プロローグ:ノッキン ユア ドア

 薄暗いライブハウスには、熱狂的なファン達が集まりザワザワと騒音が響き渡る。  まるで深海魚の様な感覚で、食事とお喋りを観客は楽しんでいた。  スポットライトで照らし出されたステージは、一本の骸骨マイクが佇みその主を待ち続けた。  やがて、スピーカーから聞き覚えのある歌が流れ始めるとオーディエンス(観客)達は一斉に黙り込む。  先ほどの喧騒が嘘の様に止まると、熱を帯びたステージの奥から足音が聞こえる。  ステージ袖から現れたメンバーを迎える様に、拍手の雨が一斉に鳴り響く。  四人のメンバーは各々の定位置につくと、ボーカルがマイクを握りしめ叫んだ。 「 Let's have a party time!」
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