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「先輩。その曲、なんですか?」
彼女が目を丸くした。
嫌な予感。
「これ…?これは、ノクターン。ノクターン夜想曲よ。
あ、そうだわ。真琴、あなた、今から私を笑わせてくれないかしら…?」
おいおい…なにを急に。
………というか!顔近い顔近い。
つか、名前……。
え、なにこれ……おい……。
「先輩…なにいって…」
「真琴、いいこと考えたの!
今から私の彼氏になって、私をたくさん笑顔にさせて?」
彼女の目が輝いていた。
にこにこ笑………ってはいないか。
この上目遣いは反則……。
くっそ…可愛いなぁ………もう。
辛かったのは僕がまだこの感情に気づかなかったこと。それだけだと思っていた。それだけ。
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