『LAST PERSON』 ～Summer Memory～

第二十二章 壊れてゆく君を抱いて

ー　これは今から起こる本当の現実への序章にすぎない。

　俺達に待っているこの先の未来は、きっと……もっと残酷なものになるだろう。

　それでも、絶対にこの手は離さないから。

　例え君が、また俺を拒絶したとしても、俺は何度でもこの手を握り締める。

　また君が、自ら命を絶つことを選ばないようにするために……。ー