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ユークとひとしきりイチャイチャしたあと、景品をボックスに入れて次の屋台に向かった。
霊臥「おっさん。輪投げやらせてくれ」
「は、はい! 『神様』にやってもらえるなど、至極光栄でございます!」
そんな畏るなよ。
霊臥「ユーク達は?」
ユーク「んー……見てるだけでもいいですけど、やってみたいですね」
桜魔「パピー、マミー、がんばれー!」
ルノワ「ぽやぁ」
やるのは俺とユークだけか。
霊臥「桜魔、ルノワ。何が欲しい?」
桜魔「んーっと……あの箱!」
「桜魔様、それは金庫ですのでなんとも……」
霊臥「こら」
桜魔「てへ。じゃあ……あのお人形二つ!」
どれどれ……あれ、片方俺の人形じゃね? もう片方はユークっぽいし……。
霊臥「自分の人形を自分で取るのか……」
何かナルシストっぽくないか?
……まあいっか。
霊臥「よっと」
輪を投げて俺の人形に当てユーク人形に近づける。上の台に跳ね返った輪が、そのまま二つにすっぽりと重なった。
霊臥「ドヤァ」
桜魔「おー!」
ルノワ「ぱぱしゅごー!」
ユーク「屋台泣かせですね。単純に凄いですけど」
とか言いながらユークも同じようなことやってんじゃん。
結局、ユークと俺が投げた輪は六つ。取った景品は全部で12個。屋台の神、泣いてたな……。
ルノワ「ありがとー」
桜魔「パピーもマミーもすっごーい!」
霊臥「これくらい角度と投げる強さを計算すれば余裕だぞ」
ユーク「私は取れないという現象を消し去りました」
それインチキじゃん。
ユーク「気にしなくていいのです」
霊臥「開き直るな」
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