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「彩華、その指輪、綺麗だね。誕生日にもらったの?」
「これ、誕生日祝い、兼、婚約指輪。」
「エエッ!?婚約指輪って、相手は、勿論、奏多さんよね?」
「クスクス。他に誰がいるのよ、蘭。
この花ね、薔薇なのよ。薔薇は、6月の誕生花なんだって。
誕生花って、月毎の12の花の他に、毎日…つまり、365の花があるんですって。
私は、どっちも、薔薇だから、2輪なんだって。」
「小松崎先輩、キザだね、やることが。
でもまあ、先輩なら、様になるか…。」
「私の誕生花なんだろう?」
「クスッ。大丈夫よ、蘭。田崎さん、奏多に、この話を聞いたら、速攻で、調べてるはずだから。」
「えっ?なんで?」
「去年、サファイアのネックレス、もらったでしょう?」
「もらった。」
「あれ、誕生石でしょ。誕生石のプレゼントにしたのは、奏多が、これ、私に、プレゼントしたの聞いたかららしいわよ。」
そう言って、彩華は、自分の誕生石の付いたブレスを、チャラチャラやってみせた。
「この石、6月の誕生石、アレキサンドライトなのよ。
同じものでも、形は、人それぞれ。誕生日まで、楽しみにしてて、きっと、素敵なプレゼントくれるわよ、田崎さん。」
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