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「…いいなぁ…二人とも、彼氏持ち。それも、社会人だもんなぁ。」
「それは、それで、いろいろ大変なんだよ。」
「大変でも、楽しそうじゃない。特に、彩華は。
婚約指輪…て、ことはさ、近々、結婚するの?」
「まだまだ先だよ。二人のことは、反対されてない。むしろ、喜んでくれてる。
だけど、パパからは、卒業するまでは、結婚許さないって…なんのために、音大入ったのか、考えなさい。本分忘れるようなことしたら、婚約は、白紙にするって。
…とにかく、頑張って、卒業しなきゃ。」
「さすが、パパさん。抜かりは、ないねぇ。」
「そりゃね…パパは、敏腕だからね。」
「でもさ、彼氏、4年近くも、我慢できないんじゃないの?」
「大丈夫だよ。奏多は、辛抱強いし、進学で悩んでた時も、今の音大薦めてくれたの奏多だし。卒業まで、ちゃんと、待ってくれるよ。」
「…う~んと、私が言いたいのは、そうじゃなくて…。」
「有紗が言いたいのって、男としての欲求を、我慢しきれないんじゃないのって、ことでしょ。」
「うわぁ!!蘭!!そんな、どストライクの答えやめて!!」
質問しているはずの有紗の方が、真っ赤になっていた。
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