# 中3の冬

9/11
前へ
/90ページ
次へ
母との二人暮らしに馴染むことの無いまま 私が生まれてから ずっと専業主婦をしていた母は 近所のスナックで働き始めた。 その頃の私は スナックっていうモノが すごくイヤらしい場所に感じてた。 だって化粧を滅多にしない するとしても ナチュラルにしかしなかった母が ギラギラした化粧をして 胸元の空いたドレスなんて着て 夜に出勤していくから。 初めて見る母のその姿を 綺麗なんて とても思えない。 母のそんな姿 見たくない。 スナックがお金がいいのは分かってるんだ。 母が必死に頑張ってるのも 分かってる。 ううん… 必死に分かろうとしてる。 でもやっぱり まだ14歳の私には 辛くて寂しい現実だった。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

219人が本棚に入れています
本棚に追加