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「番号?」
黒瀬が左肩の袖を捲る。
《7》と黒く書いてある。
《1》手塚が言う。
「手塚さん」
黒瀬が心配する。
「時間が無い」
そう言うと手塚は先頭に立ち見極めにかかる。
炎は足元から等間隔に順番に先へ吹き出していく。
等間隔の間は火柱が無く一見安全だが、そこには横からも等間隔に吹き出し、上手く噛み合わせてくるようになっている。両サイドから中心に向かって一本ずつ吹き出すこともある。
1分半ほどじっと見ていた手塚ははっとした。
確かにタイミングさえ合わせれば穴があることに手塚は気づいた。
「冷静に見れば分かるッ!
冷静に恐れなければそれほど難しくはないッ!」
「おれは《10》有利だな」
陣剋が炎を見ながら言う。
「暗記時間がたっぷりあるぜ」
坂下さらに汗だくだく
ヒステリックな霧谷と草津
「むりよこんなのっ!!できないっ!!」
「ひぃぃっ」
「大丈夫だ落ち着けっ!!まずはよく見極めるんだっ!」
黒瀬が鼓舞する。
「番号は?」
黒瀬が霧谷に言う。
霧谷呆然。
両肩を掴み今一度大声で
「番号はッ?!!」
「8」
霧谷が呟く。
「じゃまだまだだ時間はあるっ!!俺は7番だ 来い!」
霧谷を掴み前へ
「見極めるぞッ!!」
その時鐘が鳴った。
黒瀬が手塚を見ると、頷き進み始めた。
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