第一章【夢からなる現実】

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始まりがあるから、終わりがある。 終わりがあるから、始まりがある。 そんなのを永遠に繰り返すのが、生きているって事なんだなってのを子供の頃から良く思う。 例を挙げると、子供の頃は誰でも使った事のある玩具。誰でも経験した事はあるだろうが、使い始めて何ヵ月かすると一個は壊してしまう。まぁ、そんな経験無いって人も居るかもしれないがな。 結局何が言いたいかって言うと、始めてしまったからこそ、その玩具は壊れてしまったのだ。つまり、使わなければ壊れなかったんじゃないだろうか? 結果論では?と言いたくなるかもしれないが、俺にはそうとしか思えないのである。 だが、そう思って使わなかったとしても、何かの拍子で壊れてしまう事もある。 またまた玩具を例に挙げるとしよう。まぁ、玩具を使わないというのは、寧ろ作った人に対して失礼かもしれないが、飾っておくという場合もあるだろう。レアなものとかは特にな。 さて、話を戻そうか。此処で言う所の何かの拍子というのは、実に様々だ。飾っている場合で言うと、ついぶつかってしまい落として壊すだとか。落としてしまい拾おうとして、踏んで壊すだとか。 そんな事はそんなに無いだろうが、あることにはあるのである。ただ、確立が低いだけでな。 玩具ではないモノで永遠とそれを繰り返す。思っても、思わなくても。人はそうして、生きていくのだろうな。 今まで語っていた事と全く関係ないかもしれいが、俺の事を語ろうと思う。 ちょっとした些細な事で始まり、ちょっとした些細な事でそれは終わる。 それが、俺の知らない所で始まってしまった。 俺の思いの関係なく。そして、それによって起きる結果も、俺の思いの関係なく決められていたのかもしれない。 ただな、どんな気持ちでそれをしたのか分からないが、今は精一杯の皮肉を籠めて一つの言葉を贈るよ。――――ありがとうってな。
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