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わ、私……何してるんだろ……。
一人になった部屋の中で、へたへたと机に突っ伏す。
あの事でケンカしたことをずっと気にしていたのって、もしかして私だけだったのかなぁ……?
でも、メールも電話も来なかったし……。
最近、似たようなことでうまくいかないことばかりだったし……。
私の考え過ぎ、ってわけじゃないと思うんだけど……。
もんもんと悩みながら、ふと考える。
いつも、啓大くんからだから、恥ずかしいのかな……。
ーー私からしてみたら、どうだろう?
「……っ!!」
あまりにも大胆すぎる考えに、ブンブンと頭を振った。
ち、違うっ!!
そ、そんなに凄いことじゃなくって……!
私からって言っても、ええと……
例えば、腕を組んでみたり、軽く抱きついてみたり、それから……
キ、キスしてみたり……っ。
「変な顔して、何してんの?」
「きゃーーーーーっ!!!」
予想より早く啓大くんが部屋の扉を開け、私は本気で心臓が飛び出そうになるほど驚いた。
「……?」
「な、なんでも……なんでもないっ!! タ、タコの真似っ!!」
ダメだ。
キスの練習してたなんて、絶対言えない……!!
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