作中に登場する画家

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○レオナルド・ダ・ヴィンチ  言わずと知れた万能の人。15~16世紀のルネサンスを代表する芸術家。イタリア出身、フランスにて没する。  彼が残した功績は芸術のみに留まらず、建築学や医学、数学、天文学など多岐に渡る。尤も、彼以外にも学者や技術者などを兼業していた人物は多くいて、しかし彼ほどに幅広い知識を持った人間はいなかった。  当時のイタリアは発展の途上の内にも戦乱が度々起こる激動の時代であり、戦争に用いる武器や城郭を設計したり、人口の増加に伴ってペストが蔓延した場合にも、水路を整備するなどの都市環境を改善する策にも取り組んだ。  彼はある人物から依頼を受けてモナ・リザを描いた際、絵を依頼者に渡さないという謎の行動を取る。 ○フランシスコ・デ・ゴヤ  18世紀のスペインの画家。一時期イタリアで修業を積み、祖国スペインで大成を遂げる。  多くの美麗な肖像画を描き残すも、五十代で聴力を失ってからは凄惨な場面を描いた絵も描き始める。  作中で登場する”我が子を食らうサトゥルヌス”は、連作「黒い絵」の中の一つ(残酷な描写の為、苦手な方は見ないことをお勧めする)。 ○ラファエロ・サンティ  ダ・ヴィンチと並んでルネサンス三代巨匠と呼ばれる内の一人。  享年37歳と短命だが、周囲の画家から質の高い技術を次々に取り込み、若くして成功を収める。 ○ジョット・ディ・ボンドーネ  13世紀の画家。ルネサンスの時代を創始した人物と言われ、平面的な絵画を脱し、遠近法によって立体的な描写を追求した。ダ・ヴィンチが師と仰いだ数少ない人物でもある。代表作は”聖フランチェスコの死”。 ○ミケランジェロ・ブオナローティ  ダ・ヴィンチに二十年ほど遅れて生まれたもう一人の天才。彫刻家として大成するも、画家としても最高と言われる作品を残している。代表作は、彫刻では”ダヴィデ像”、絵画では”最後の審判”。 ○ジョルジョ・ヴァザーリ  16世紀の画家にして美術史家。  著書「ルネサンス画人伝」の中のダ・ヴィンチの項でモナ・リザについて触れており、その美しさを賛美しているが、実は彼自身はモナ・リザを実際に見たことはなかった。眉毛が自然な形で生え、などと謎の記述をしていることがその証拠である。
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