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俺は敗因は自分だと思っていた。
だがチーム内の雰囲気は違った。
俺と交代した先輩をひたすら責めた。
俺が取られたのは4点だったが、先輩はその後7点も取られた。
先輩は引退がかかっていた3年の同級生全員に責められた。
俺は心が苦しくなった。
先輩だって本当はそんなに弱いピッチャーじゃない。
俺が相手にリズムさえ作らなければ結果は違った筈だ。
だが先輩が責められているのを俺は止める事が出来なかった。
自分が責められるのが怖かった。
そして3年生たちは卒業をして俺がキャプテンをやる事になったんだ。
敗戦の傷も癒えぬまま俺達は次に向けて頑張ろうとしていた。
そんなある日偶然先輩に出会った。
人目見ただけで先輩の現在の状況が分かる。
服はボロボロで顔も大きく腫れ上がっている。
先輩はあの日から他の先輩たちに毎日に苛めを受けていたんだ。
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