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俺は先輩に声をかけまず謝った。
先輩は自分のせいだと俺の謝罪を断った。
「俺が悪いのに、先輩がそんな目にあってるのをこれ以上俺は耐えられないっす。」
「・・・・・・もういいよ。」
「よくないっすよ!俺監督に言います!これ以上放っておいたら先輩殺されますよ!」
「・・・・・・かもね。でも俺に構わないでくれ。」
そう言って先輩は俺の前から立ち去った。
これが先輩と交わした最後の言葉だった。
先輩は次の日自宅で自殺をした。
学校中は大騒動となり、夏休みなのにも関わらず緊急で全校生徒が呼び出された。
そして苛めをしていた引退した3年は退学処分となった。
監督も辞任に追い込まれ、野球部自体にも1年間の休部という厳しい処罰が与えられた。
俺は放心状態となった。
俺がもう少し勇気を振り絞っていればこんな結末にはならなかったのに・・・・・・。
俺は自己嫌悪に陥った。
とても部活なんて気分じゃなくなった。
自分の力を過信したせいで助けられなかった。
もっと先輩を信じておけばよかったんだと。
そして俺は更に追い込まれていく事になる。
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