3時間目ー忍耐力①

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見るからに冷たそうにしている。 見た目もひ弱そうだ。 ヤンキータイプじゃないだろう。 「なぁ、大丈夫か?」 「さ・・・・・・寒い・・・・・・。」 だよな。こんな薄いジャージなんて着させやがって・・・・・・。 「しっかり意識を持てよ!30分くらい何とかなるさ!」 男は体を震わせるだけで俺に答えようとしない。 俺に出来る事は他にないか? いや、声をかけるだけでも少しは気が紛れる筈だ。 「私・・・・・・もう無理・・・・・・。」 今度は俺の後ろの方にいる女子の声が聞こえた。 俺はその方向へと振り向くとその女子は一目散にプールの端に向かっている。 泳いでいる? 何の為に? いや、あれは・・・・・・。 「おい!!やめろ!」 俺は必死に叫んだが、その女子は寒さに耐え切れずそのままプールサイドから上がってしまった。 すると果穂が少し寂しそうな声を出しながら 「もう・・・・・・私の授業からはそんなに落第者を出したくないのに・・・・・・。」 そう言いながらリモコンを取り出しスイッチを押した。
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