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試合の序盤は肩に痛みも走らなかったが、後半になると激痛に襲われ、一投事に気が狂いそうになっていた。
さすがに監督は俺の異変に気付き、交代を勧めてきた。
だが試合は俺達が勝っている。
俺はマウントを降りる事をかたくなに拒んだ。
何よりやせ我慢をして肩の痛みを最小限にしか見せなかった。
そして俺は試合に出続けたが、暴投による暴投で同点にされてしまった。
点差は4点もあったのに・・・・・・。
さすがに俺は交代をさせられ、先輩のピッチャーがマウントに上がった。
その時の俺はただ悔しい気持ちでしかなかった。
甲子園をかけた戦いで、俺は勝ち投手になりたかった。
しかしそんな思いはすぐに消え去った。
俺が相手チームに作らせた攻撃のリズムは収まることがなかった。
4点差から追いついた事で流れは完全に相手に行ってしまっていた。
そして気づけば完敗してしまい、俺達は甲子園を逃した。
絶望した。
自分の力のなさに・・・・・・。
それ以上に自分が小さなこだわりが周りに与えた影響ははかりしれなかったのだと・・・・・・。
だけど本当に絶望はその後に起きた。
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