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楽しい夏休みだった。今までにない充実した夏だった。
授業が終わりバスまでの時間を待つ図書館が賑やかになった。
真ちゃんと亮ちゃん先輩、中村君、そして私。
今までだったらあり得ないことだ。
自分が誰かと気兼ねせず話せるなんて思わなかった。
「花火大会行く?」亮ちゃん先輩が尋ねた。
「行かないです。帰り一人になるから。」
「一緒に行こう。真司も行くし、俺の彼女とその友達とこいつと。」
『先輩達と中村君も…。』
「僕は別に一人でも行けるけど。自分ちから見えるし。」
「バランス悪い。」亮ちゃん先輩が睨む。
「バランスって何?仕方がない。一緒に来て。」
「はぁ。」
『なんだかなぁ。何でこのメンバーで?』
「じゃ明後日の土曜日。ターミナルに6時ね。」
「はい…。」戸惑いながら約束してしまった。
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