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花火大会同日、少しおしゃれをし、バスに乗る。 真ちゃんも一緒だが、会釈のみですます。いつもより乗客が多い。花火大会へ行くのだろう。 『亮ちゃん先輩の彼女の友達を真ちゃんに紹介するってことだよね…。』 『ついでに誘われた中村君と私って…。邪魔者?』 などと、窓の外を眺めているうちターミナルへと到着した。 『帰りのバスだけチェックしなきゃ。』と時刻表を見ていると。 「門限はある?」と真ちゃんが隣にいた。 「特にないけど…。」 「亮の兄貴が送ってくれるから、一緒に帰ったらいいよ。」 「私も甘えていいん?」 「バス降りてからの方が危ないし。一緒に乗せてもらいなさい。」 確かにそうだ。甘えよう。 「了解です。お兄ちゃん。」 「よし、たぶん向こうでみんな待ってるから行こう。」 「こっちー。」売店の側の柱から、亮ちゃん先輩がてを振っている。可愛系の女の子が二人見える。中村君はその二人と話していた。 「こんばんは。」女の子達に向かって挨拶をする。 『視線が痛い。勘違いされてる。』 真ちゃんから離れ、中村君の方を向き、笑顔振り撒いてみる。 亮ちゃん先輩に目配せし、確認を取る。笑顔で返事をする。 花火7時半からだから、先ずは、腹ごしらえしよ。」 男3人、女3人と並び屋台巡りをする。 「どんな関係?」と亮ちゃん先輩の彼女が尋ねた。 「幼なじみとクラスメイトです。」答えようがない。 「バス待ち仲間で…。たまたま、誘われまして…。」 「亮ってば、コウまで巻き添えにして、ごめんね。」 「昔っから賑やかなんが好きでさ~。」 「コウはいいこだよ。保障する。」 「!?」驚きつつ、笑顔で返し思わず空を見上げた。 『やっぱりか~。余計なお世話だ。』 後ろにいた先輩と目があった。 悪戯っぽい笑顔で「花火はまだだよ。」と言う。 『わかってるくせに~。』と睨みながら、「知ってるよ、“お兄ちゃん”。」 と返した。
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