真ちゃん

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真ちゃん…。わかんなかったなぁ。 学校へ向かうバスの中で、初夏の鮮やかなブルーの海と空を眺めながら、ため息をつく。 先日の出来事を考えていた。 『話しかけてくれたのは、幼なじみだからかな?』 と、空を眺める。 今まで真ちゃんとは、学校ではすれ違うけど、挨拶もしない。バス停で待ってる時もお互い距離を置いていた。 空を眺めてるのがよっぽど気になったんだろう。 バスを降りると、後ろから肩を軽く叩かれ振り向く。 「よっ。ゆーりぃ。」 真ちゃんだ。しかも小さい頃の呼び方で驚いた。 「…おはようございます。」赤面しつつ挨拶をし、話を続ける。 「さすがにゆーりぃはどうかと。」 困った顔をしながら、「ゆりって呼ぶのも、馴れ馴れしいし、苗字はよそよそしいし、ゆーりぃで。」 いたずらっ子の顔をし、走り去って行った。 『あの顔はそのままだ。』少し、嬉しくなった。
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