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飛行中の航空機の中。
一人のダイブスーツを着た男が、開け放たれた貨物搬入用ハッチから下を眺めている。
「ヘイ。降下ポイントまでついたぜ。」
その男の後ろから一人の黒人が声をかける。
「分かった。」
男が短く返事をする。
「これからどうする?」
「俺は一足先に下に降りて潰しているから、あんたたちはゆっくり降りてきて生き残りを回収してくれ。」
「降りるってどうやって?」
「こうするのさ。」
男がニヤリと笑って開け放たれたハッチから飛び出した。
戦場。
大勢の兵士達が巨大なバグズに向けて銃を乱射するがバグズ達は怯んだ様子はない。逆に散っていった仲間達を乗り越えて兵士達に迫って来る。
兵士達はたまらずに逃げ出すが、運悪く一人の兵士が、何かに躓き転んでしまう。そこに襲い掛かるバグズ。
兵士が断末魔の叫びをあげた。
上空。降下中の男。
地上の様子を視界に納めて、呟くように一言。
「最初からとばすぞ。」
「Yes、Master。」
どこからか聞こえる合成音。
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