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心なしか、ほっとした表情をする店員。
そのまま、手続きを進めていった。
その間、マオと他愛ない会話をして待つ。
「でも、ケータイ壊れて焦ったでしょ? 本当に、ゴメンねー…。」
「いえっ!! 私も、急いで帰っちゃって…スミマセンでした。」
「誰だって、ケータイ使い物にならなくなったら、焦るもんねー!! やっぱ、ケータイって執着しちゃうしさぁ~。」
「…執着、と言うか… 何と言うか…。」
…頭に過る、不在着信の文字―――
「電源が入っていないと、不安なんです。」
自宅でも、職場でも、出先でも…
電源さえ入っていれば、携帯電話なんてバッグの中に放置していても平気だ。
…電源さえ、入っていれば。
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