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それから少し話し、ネネはこの場を離れていった。
そして、ドリンクを買いに行ったアキたちが帰ってくる。
「おかえりなさーい!!」
アキたちは驚いた顔をして、座っている私の目線まで身体を倒す。
「こぢょさん、ネネさんと知り合いだったんですか?」
「…? いえ、初めて話しました。」
そう言うと、アキは側のテーブルにドリンクを置き、私の横に腰掛けた。
「ネネさん、有名ギャなんですよ!! 元々、ゴシックの格好してたんですけど…。」
「えっ!! そうなんですかっ!?」
「姫ギャになってから、正直物足りなくなっちゃったなぁ…って感じなんですけど。」
アキの話では、ネネはS市に追いかけていたバンドがいたらしい。
だが、好きなメンバーが脱退してしまい、大人しくI市で留まっているそうだ。
それでも、あの外見から、バンドマンに覚えられることも多く、I市では有名なバンギャのようだ。
「でも、ネネさんと仲良くなれれば、こぢょさんもI市のライブ、通い続けられるかもしれませんね。」
「…うーん。」
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