。。「またね」。。

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                「サアヤ、おばあちゃんなんでぇー… 足元が冷えて堪らんなぁ~。 前に来て欲しいなぁ…。」 もちろん、そんな呼び掛けに反応するバンギャも居ない。 MCの時は、曲も一切流れず、メンバーの声しか会場に響かない。 こんなに静かな空間を、ライブハウスで感じたのも初めてだった。 「…黙れ、カス。」 「さっさと、終われよ。」 ボソボソッと呟いたバンギャの声が、私の耳に届く。 「…。 まっ、時間も無いんで。 次の曲、行きまぁーす!!」 バンギャたちの声が、サアヤの耳に届いたかは分からない。 そのまま、演奏は最後まで続いていった。               
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