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「……と」
……?
「……くと、たく……!」
……あれ?お母さんの声?
「…拓都!」
「ふわぃ!」
飛び起きると目の前には両親をはじめ、学校の友達やお店のおじさん達、おじいちゃん、おばあちゃんまでもが居た。
「あぁ…良かった……死んだかと思ったじゃない」
「ここは?」
「貴方の部屋よ」
さっきまで、あの洞窟に居たのに…あれは夢?
「拓都、洞窟の中で倒れてたんだ」
あ…やっぱり夢じゃなかった。
「慌てて外に行くのを見かけたから」
「俺達、お前を追っかけてったんだ」
「……そっか」
友達たちが運んでくれたらしい。あのままだったら多分溺れ死んでいただろう。
「ありがとう」
「…こっちの方こそ、ありがとう、だ」
「村を守ってくれてありがとう」
数日後、俺は言う決心をした。この剣のことを調べたら闘刃という剣らしい。
そして闘刃学園というところを見付けた。そこに行けば剣のことを理解出来るかもしれない。
「お父さん、お母さん」
「俺、もっとこの剣をちゃんと扱えるようになりたい」
「だから…」
反対されるかもしれない。でも、言わなきゃ―
「…闘刃学園が良い。あそこは、闘刃について学べるからな」
「…良いの?」
「ええ、貴方が興味を持ったことだから。行って欲しい」
「ありがとう!」
「それじゃ、行ってきます!」
15歳になった俺は剣を持ち、慣れたように学校へ通う。
今日も村は平和でありますように。
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