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「なんか人多いなおい」
そこまで言って思い出した。
武装神姫の大会があったのだ。たしか二時から開始だったからもう終わってるだろうが。
……一応武装神姫のコーナーに行ってみる
「……ま、終わってるわな、そりゃ」
モニターにはでかでかと優勝者の名前が表示されていた。
「では、これよりエキシビションマッチを開始します!」
直後、実況者の声が響いた。辺りが歓声に包まれる中、俺は「エキシビションマッチィ?」と場違いなことを言ってしまっていた。
「あれ、あんたこれ目的で来たんじゃないの?」
横の俺と同年代らしき男が話しかけてきた。
「いや、たまたま来ただけです」
「たまたま、ね。運が良いなあんた」
俺は初対面なので敬語で話をしたが気にせずタメ口で男は話してきた。
「今日来てるのはF0のナンバー3の奴だ。強いぞ~」
「F0……ねぇ……」
聞いたことはあった。
武装神姫の頂点を決める大会のことだ。新聞に少し前に書いてあったのを見たことがあった。
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