~1章~ 不幸の獅子と最強の乙女

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「だ~もう!何でこうなるんだ?…」 俺は頭を抱えた。あいつといると面倒事しか起こってない気がする。 そうしているうちにチンピラ共は「大丈夫ですか!?」 「なんだこいつ!?」等と言って浅葱に迫って来ていた。対する浅葱は笑みを浮かべている。浅葱に追い付き、横に並ぶ。 「ねぇ葉月……殺って良い?」と浅葱。 「おーい殺るになってんぞー……どうせ止めても無駄なんだろ?」と俺。 「ふっ……わかってるじゃあないか」 幼なじみが戦闘狂に変貌した瞬間だった。 「はぁ………半分片付けるから、もう半分はお前な」 「りょーかいっ!」 こうして、俺達とチンピラ共の戦争もとい喧嘩………もとい浅葱の蹂躙が始まった。 俺も半分とはいったが、実のところ彼女が 4分の3ぶっ飛ばしていた。 そもそも蹴りで大の男を数㍍吹っ飛ばす奴に敵うわけがない。 まぁそんなわけで、俺達の周りには死体(気絶してるだけ)しか転がっていなかった。 置いていた鞄を拾って墓場の中心で勝ち誇っている浅… 「あーはっはっはぁ!!!この私に見つかったのが運の尽きだてめえらぁ!!」 ………戦闘狂に声をかける。 「お~い浅葱~。終わったぞ~。帰ってこーい」 戦闘狂は 「ふぅ………さ、葉月帰ろっ!」 浅葱として俺に答えた。 「そう言えばあの眼鏡いないな。どこ行ったんだ?」 「あー殺ってる途中で逃げてたよ?」 また殺るになってるって…しかしなんと恩知らずな奴だろう。今度会ったら文句を言ってやる。 「…ま、言われる義理も無いか」 そう呟いて再び歩き出す。何故義理も無いのかと言うと……
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