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「だ~もう!何でこうなるんだ?…」
俺は頭を抱えた。あいつといると面倒事しか起こってない気がする。
そうしているうちにチンピラ共は「大丈夫ですか!?」 「なんだこいつ!?」等と言って浅葱に迫って来ていた。対する浅葱は笑みを浮かべている。浅葱に追い付き、横に並ぶ。
「ねぇ葉月……殺って良い?」と浅葱。
「おーい殺るになってんぞー……どうせ止めても無駄なんだろ?」と俺。
「ふっ……わかってるじゃあないか」
幼なじみが戦闘狂に変貌した瞬間だった。
「はぁ………半分片付けるから、もう半分はお前な」
「りょーかいっ!」
こうして、俺達とチンピラ共の戦争もとい喧嘩………もとい浅葱の蹂躙が始まった。
俺も半分とはいったが、実のところ彼女が
4分の3ぶっ飛ばしていた。
そもそも蹴りで大の男を数㍍吹っ飛ばす奴に敵うわけがない。
まぁそんなわけで、俺達の周りには死体(気絶してるだけ)しか転がっていなかった。
置いていた鞄を拾って墓場の中心で勝ち誇っている浅…
「あーはっはっはぁ!!!この私に見つかったのが運の尽きだてめえらぁ!!」
………戦闘狂に声をかける。
「お~い浅葱~。終わったぞ~。帰ってこーい」
戦闘狂は
「ふぅ………さ、葉月帰ろっ!」
浅葱として俺に答えた。
「そう言えばあの眼鏡いないな。どこ行ったんだ?」
「あー殺ってる途中で逃げてたよ?」
また殺るになってるって…しかしなんと恩知らずな奴だろう。今度会ったら文句を言ってやる。
「…ま、言われる義理も無いか」
そう呟いて再び歩き出す。何故義理も無いのかと言うと……
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