2人が本棚に入れています
本棚に追加
「だから何がー?」
しつこい奴は無視してとっとと帰ろう、うん。
「あっ!」
突然浅葱が立ち止まった。
「今度は何だ……………ん?」
俺は一応、浅葱が見ている方を見てみる。
「…あ~……」
そこにはいかにもひ弱そうな眼鏡が、一昔前位の装いのチンピラに絡まれている姿があった。
「あれって…」
浅葱の目が少し活気付いた気がした。
これは面倒な事になりそうだ……
「うん、違うぞ浅葱?あれは…そう、仲の宜しい人達がたむろしているんだ。決してカツアゲとかそう言うのじゃないぞ?」
浅葱の気をそらそうとするが、奴らが「オラ、金出せよ!」「だ、だから持ってないですってば…」とか言い出しやがった。
俺はチンピラを睨む。
(やめろおおぉ!!これ以上面倒ごとを増やすなああぁ!!!おい待て、なに殴ろうとしてんだ?んなことしたら………)
最後まで続かない内に、チンピラは眼鏡を殴り飛ばしていた。
その直後、俺の横を一陣の風が通り過ぎた。俺が気づく頃には、浅葱がチンピラを一人蹴り飛ばしていた。
最初のコメントを投稿しよう!