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洋輔は、雪女の弓を見詰めてみる。
今回の戦いは、色々と考えさせられる事があった。それは戦略的な意味合いもあれば、妖同士の関係性についても。
そして、無力感も感じた。
誰一人、何一つ欠けても雪女を封じる事は出来ず。その大事な仲間を、失ってしまったかもしれない。
神奈。
次郎丸。
杏菜。
篤史。
猫又。
雲外鏡。
もう洋輔一人だけが背負い、どうにかなる戦いでは無くなってしまっている。
「洋輔さま……」
「神奈ちゃん、次郎丸。取り合えず、小屋に帰ろうか」
「そうで御座いますね」
二人と一体は、極点の結界にある小屋へと歩き出す。
それぞれに、今回の戦いを思い返しながら。
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