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目をあけると、僕は見慣れない町に立っていた。
「ここは……」
すると、空から謎の声が聞こえた。
『はいどーもー!このたびはお買い上げありがとうございます!』
ずいぶん元気のいい男性の声だ。
『あなたはこれから人生ゲームに挑戦してもらいます!』
「はぁ?どこに人生ゲームなんてあるんだよ。てかあんた誰だよ!」
『わかっていませんねぇ。あなたが今立っている場所がそうですよ!そして、私の名前は……、ひみつです!』
別に聞かなくてもよかったけどね。てゆか、ここが人生ゲームって言った?
と、頭の中で思っていたら、
『あったりー!そうでーす!』
俺は声を発していないのに、返事が返ってきた。
「え、なんで僕の考えてたことがわかったの?」
『私はゲームの中にあるものならなんでも知ってまーす!』
「僕もゲームの中にいるから考えてることもお見通しってわけかぁ!」
僕は頭を抱えて空に向かって叫んだ。
『そゆことー!じゃあ私はここで失礼しまーす!』
「え、ちょっと待って!」
『クリアしたら帰れますよー!それでは!』
「え、ちょ……」
もう声は聞こえない……。
「で、僕は誰とプレイするんだ?」
早くも根本的な問題が発生した。
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