決戦

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景竜はとても緊張していた。 元々戦国時代が好きだったとはいえ、まさか自分が戦国時代にて元服式をあげ、さらには城主になるとは夢にも思っていなかったのだ。 「御館様がいらっしゃいました。」 数分後に景虎や長尾家家臣団、他招かれた者達がやってくる。 そこには銀次郎や金次郎もいた。 全員が着席し、 「今から多賀竜也殿の元服式、及び長尾家養子着任の儀を行います。」 家臣の柿崎景家が進行役を務めることになっていた。 柿崎は、 「御館様。よろしくお願い致します。」 一段高いところに座っていた景虎は頷き、柿崎から烏帽子を受け取る。 そして景虎は立ち上がり近くに座っていた景竜の頭にのせる。 景竜は烏帽子をかぶせてもらうと一礼する。 景虎は元の位置に戻ると堂々と宣言する。 「これより、この者の名を正式に長尾景竜と致す。そして、長尾家養子となるにあたり、長尾家の者であることの象徴である長尾家家紋を与える。」 景虎の合図と共に、柿崎は長尾家の家紋が縫われている美しい布を景竜に渡す。 景虎は、 「これでお主は正式に元服し、同時に長尾家の者になった。これからはいっそう長尾家繁栄のために力を尽くせ。」 景竜は大きな声で、 「はっ。」 と応えた。
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