916人が本棚に入れています
本棚に追加
鉱山は微笑み、
「ありがとう。」
すると、鉱山と銀次郎が会っていた部屋に美しい女性が現れる。
「銀次郎。久しぶりですね。元気にしていましたか。」
「母上!!お陰様で良き日々を過ごしております。」
そう、この美しい女性は銀次郎達の母である。
鉱山もこの母も端正な顔立ちなため、金次郎、銀次郎、銅次郎、皆他に一目おかれる様な美男だった。
実は、銀次郎らの一族の頭首は代々顔立ちが良いものが揃っていた。
顔立ちが良いと、主に女性だが、好印象を抱かせることができ、任務に少し役立つという。
「母上もお元気でしたか。」
「ええ。最近は越後では内乱が無くなり住みやすい土地になったので、私も安心して暮らせているからか、すごく体調が良いんです。景虎様に感謝しなくちゃいけませんね。」
「そうですか。それは何よりです。景虎様は本当に偉大な方でいらっしゃる…。」
すると、母は急に表情を変え心配そうに、
「銀次郎。蜜姫様とは上手くやれていますか。」
銀次郎は時々近況を両親に文で送っていたが、直接会っておみつの話をしたことはなかった。
銀次郎は、
「はい。すごく幸せな毎日を送らせていただけております。」
すると母は安心した表情をみせ、
「良かったです。蜜姫様を大切にしなさいよ。」
銀次郎は力強く頷き、
「勿論でごさいます。」
その後も久しぶりの再開に会話の話を咲かせた。
しかし、明日から北条戦を控えているのもあり、
「私めは明日からの事がありますので、帰らせていただきます。」
鉱山は、
「ああ、久しぶりにそなたと話せて良かった。」
母も、
「また、会いにきてくださいね。」
銀次郎は頷き、
「はい、必ず。」
そして銀次郎は自分の家へ帰って行った。
最初のコメントを投稿しよう!