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春日山城に着くと、すぐに景虎や家臣らがいる部屋に通される。
「あれが竜也とやらか。」
「本当にあれは武士か。まだ童にしか見えぬ。」
「全くだ。なぜあんな者に殿は期待をお寄せになるのか」
家臣らは口々に竜也を非難した。
景虎は一度咳払いをして家臣を沈めたのちに
「竜也。お主を認めぬ者どもにお主の力を見せつける、素晴らしき芸をせよ。」
そう命令した。
竜也は、
「はい。」
と返事をし、鞄の中にある例の球体を取り出す。
そして用意しておいた、水筒に入っている水をある機器にかける。
機器はみるみるうちに大きくなり炊飯器ぐらいの大きさに。
「あれはなんじゃ。」
「水をかけたら大きくなりおった。」
家臣は竜也の行動に釘付けに。
「お見せしましょう。長尾の栄華を!」
竜也は取り出した機器のスイッチを押す。
するとその機器は発光し出して辺りを照らし始める。
「まぶしい!」
「どんな術を使っておるのだ!」
だんだん家臣も騒がしくなってくる。
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